MVNOや格安SIMについて理解できたら、次に考えることは「MVNOに乗り換えれば本当に安くなるのか?」についてです。
「MVNOに乗り換えたけど思ったより安くならない・・・」となってしまったら勿体無いですよね。
そこでこのページでは乗り換え前に調査する項目や用途別のおすすめMVNOサービスをご紹介いたします。
MVNOに乗り換える前にチェックすべき項目
格安SIMを利用する目的は携帯料金の節約がほとんどかと思いますが、実は使い方や選ぶプランによってはあまり変わらなかったり、逆に高くなってしまうこともあります。
料金が変わらなかったり、逆に高くなってしまったら、そもそも乗り替える意味はないかもしれません。
なのでまずは、自分が毎月使用しているデータ容量や通話時間、毎月の携帯料金などを見直し、最適なMVNOやプランを調査することから始めてみましょう。
以下では、MVNOに乗り替える前にチェックすべき項目についてご紹介しています。
毎月の料金やデータ使用量をチェック
毎月の携帯料金はもちろんですが、毎月使用している高速データ通信量(パケット)を確認しておきましょう。
だいたいどのくらいのデータ通信量を使用しているか把握しておくことで、MVNOに乗り換えた場合どのくらいの基本料金になるのかシュミレーションしやすくなります。
毎月データ使用量にバラつきがある方は、数カ月分のデータ使用量の平均を計算しておおよその目安を確認しておきましょう。
また、そのような方は余った高速データ通信量は翌月に繰越しできるMVNOを選んだほうが無駄なく使用することができますよ。
サービスによっても異なりますが、MVNOは選べる高速データ通信料(プラン)が豊富なので、自分のデータ使用量に合わせてMVNOやプランを選ぶことで、より安い料金で利用できることに繋がります。
通話時間や回数をチェック
基本料金の安いMVNOですが、大手キャリアのようにかけ放題サービスを提供していないサービスもあります。
また、かけ放題サービスが提供されていても5~10分以内の通話が対象となる場合がほとんどなので、電話をかける頻度や時間によってはMVNOのほうが逆に料金が高くなってしまうこともあるんです。
なので、MVNOに乗り換える前に1ヶ月の通話時間や回数を把握しておくことが大切です。
利用明細が閲覧可能であれば通話時間や通話料金をチェックしておきましょう。
明細がない場合は大体の電話時間などを把握しておいたほうが良いです。
かけ放題サービスを提供するMVNOはそれなりに多いですが、通話時間、回数が無制限でかけ放題できるサービスは楽天モバイルなど一部の事業者でしか提供されていないので、電話をかける頻度が高く、通話時間の長い方は楽天モバイルがおすすめです。
MVNOやプランを調査
MVNOはサービス内容や料金も様々ですので、ご自身のデータ使用量や通話時間を確認した上で、自分に最適なMVNOやプランを調査しておきましょう。
とは言え、格安SIMを提供する事業者は数が多いので、まずは主要なMVNOから調査しておくと良いでしょう。
主要なMVNOは以下のようなサービスがあります。
- OCN モバイル ONE
- BIGLOBE SIM
- 楽天モバイル
- IIJmio(アイアイジェイミオ)
- mineo(マイネオ)
- UQ mobile
- DMM mobile
MVNOサービスは大手キャリアから通信網を借りて独自のサービスを提供していますが、データ通信+通話が可能な「通話SIM」を提供しているのはドコモとau系のMVNOサービスとなります。
また、IIJmioやmineoではドコモとau網のプランを提供しており、自由に選ぶことができるようになっています。
以下ではドコモとau系MVNOサービスごとに、サービス内容や特徴を簡単にご紹介いたします。
ドコモ系MVNOサービス
OCN モバイル ONE
大手プロバイダのNTTコミュニケーションズが提供するMVNOサービス。
データSIM、通話SIMを提供しており、SIM単品だけでなくスマートフォンのセット販売も行っています。
OCN モバイル ONEでは10分かけ放題オプションを提供しているので、電話をよくかける方でも安心して利用しやすいMVNOサービスとなっています。
余ったパケットのデータ繰り越しや無料で利用できるWi-Fiスポットの提供などサービスも充実。
OCN光とOCN モバイル ONEをセットで利用すると毎月の料金を割引するなど、お得な割引サービスも魅力となっています。
BIGLOBE SIM
BIGLOBEが運営するドコモ系MVNOサービスで、データ専用SIMと通話SIMを提供しています。
こちらもSIM単品だけでなくスマートフォンのセット販売を実施しています。
1契約で複数枚のSIMカードを利用でき、高速データ通信量をシェアできるお得な「シェアSIM」や、YouTube、Amazon Music、Spotify、AWAなどの対象サービスで発生した高速データ通信量がカウントされない「エンタメフリー・オプション」などサービス内容も充実しています。
お得なキャンペーンを定期的に実施しているので、初めて格安SIMを利用する方にもおすすめのMVNOサービスとなります。
BIGLOBE SIMとビッグローブ光のセット割引も実施しているのでさらに安くなることも。
楽天モバイル
楽天が運営するMVNOサービスで料金の安さだけでなく、国内通話が何分でも何度でもかけ放題できる「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」(月額2,380円)を提供しています。
データSIMと通話SIMを提供しており、スマートフォンのラインナップも充実しているので、SIMカードとスマホのセット購入にもおすすめ。
毎月のようにスマートフォン端末の割引キャンペーンを実施しているので、安く格安スマホデビューしたい方におすすめのMVNOサービスです。
DMM mobile
料金の安さと選べる高速データ容量が豊富なMVNOサービスでデータSIMと通話SIMを提供しています。
5分かけ放題やセキュリティオプションなどオプションも提供。
スマートフォンも販売しているので、SIMカードとセット購入もできます。
DMM光とDMM mobileのセット割引も実施しているので、固定回線とスマートフォンの料金を安くしたい方におすすめのサービスとなります。
au系MVNOサービス
UQ mobile
KDDIのグループ会社であるUQコミュニケーションズが提供するMVNOサービス。
高速データ通信量と通話プランがセットになったコミコミプランも提供しており、特に1年目は安く利用することができるのが特徴。
回線速度も安定しており、大幅に速度低下しやすい12時台でも快適に利用しやすいMVNOサービスです。
スマートフォンのラインナップも充実しているので、SIMカードとセット購入もおすすめ。
マルチキャリア対応のMVNOサービス
ドコモとau網のプランを提供するMVNOサービスです。
IIJmio(アイアイジェイミオ)
ドコモ網のプラン「タイプD」とau網のプラン「タイプA」を提供するMVNOサービス。
データSIMと通話SIMを提供しており、スマートフォンとのセット購入も可能です。
IIJのモバイルサービスの総回線数が150万回線を突破するなどシェアだけでなく、ユーザー満足度も高いMVNOサービスとなっています。
IIJmio SIMカードとmioひかりのセット割引「mio割」も実施しており、セット利用にもおすすめ。
mineo(マイネオ)
mineoでは、auプラン(Aプラン)とドコモプラン(Dプラン)を提供するマルチキャリア対応のMVNOサービス。
データSIMと通話SIMに対応しており、データSIM(シングルタイプ)なら月額700円から利用可能。
5分かけ放題サービスや通話定額オプション、050IP電話などお得な通話サービスも充実しているので、電話をよくかける方でも安心して利用できます。
スマートフォンも販売しているのでSIMカードとのセット購入もできます。
料金シュミレーションしてみよう
現在利用している携帯会社の月額料金を把握されている方は、MVNOに乗り替えるとどのくらい安くなるか料金シュミレーションしてみると、乗り換え後の具体的な料金がわかります。
通話時間などによっては格安SIMに乗り換えても料金があまり変わらなかったり、逆に高くなってしまうこともありますので、申し込むMVNOや料金プラン、オプションなどは申し込む前によく考えておきましょう。
以下では料金の安さだけでなく、オプションサービスが充実している「IIJmio」、「楽天モバイル」、「mineo」「DMM mobile」の料金プランで毎月発生する料金について算出してみました。
通話SIM(3GB)のみ利用
音声通話が可能な通話SIMで月間3GBの高速データ通信量(パケット)が使えるプランを利用した場合の料金目安は以下のようになります。
MVNO | 基本料金 | ユニバーサルサービス料 (2017年8月時点) |
月額料金 (合計) |
通話料 (国内) |
---|---|---|---|---|
IIJmio(タイプD) | 1,600円 | 3円 | 1603円~ | 通常:20円/30秒 アプリ利用時:10円/30秒 |
楽天モバイル | 1,600円 | 3円 | 1603円~ | 通常:20円/30秒 アプリ利用時:10円/30秒 |
mineo(Dプラン) | 1,600円 | 3円 | 1603円~ | 通常:20円/30秒 |
DMM mobile | 1,500円 | 3円 | 1503円~ | 通常:20円/30秒 アプリ利用時:10円/30秒 |
※価格は特別な表記がない限り税抜となります。
※当サイトが独自に算出した料金となり、実際の料金とは異なる場合がありますので、あくまで料金の目安としてご参考ください。
音声通話が可能な通話SIMの場合、多くのMVNOでは3GBプランは月額1,600円前後から利用することができます。
かけ放題などオプションに加入しない場合は、基本料金+ユニバーサルサービス料+利用した分の通話料となります。
LINEでの通話や電話自体あまり利用しない方は月額2,000円以内に収まる可能性が高いです。
また、一部のMVNOから提供されている通話料金が半額になる通話アプリを使って電話をかければ通話料が半額の10円/30秒になるので、お得な通話アプリを提供するIIJmioや楽天モバイルなどのMVNOサービスがおすすめです。
こんな方におすすめ!
大手携帯会社を利用中の方で、あまり電話していないにもかかわらず、かけ放題オプションに加入している方は、MVNOに乗り替えると毎月の携帯料金が半額以下になるケースも多いです。
通話SIM(3GB)+5~10分かけ放題
音声通話が可能な通話SIMで月間3GBの高速データ通信量(パケット)が使えるプランに5分~10分かけ放題オプションを追加した場合の料金目安となります。
なお、かけ放題が適用される通話時間はMVNOによって異なる場合があります。
MVNO | 基本料金 | ユニバーサルサービス料 (2017年8月時点) |
5分~10分かけ放題 | 月額料金 (合計) |
---|---|---|---|---|
IIJmio(タイプD) | 1,600円 | 3円 | 830円 (10分かけ放題) |
2,433円~ |
楽天モバイル | 1,600円 | 3円 | 850円 (5分かけ放題) |
2,453円~ |
mineo(Dプラン) | 1,600円 | 3円 | 850円 (5分かけ放題) |
2,453円~ |
DMM mobile | 1,500円 | 3円 | 850円 (5分かけ放題) |
2,353円~ |
※価格は特別な表記がない限り税抜となります。
※当サイトが独自に算出した料金となり、実際の料金とは異なる場合がありますので、あくまで料金の目安としてご参考ください。
MVNOの5~10分以内の国内通話が何度でもかけ放題できるオプションサービスは月額850円前後で提供されているので、基本料金+ユニバーサルサービス料+オプション料金が毎月の固定料金となります。
規定の通話時間を超過した場合は利用に応じた通話料が発生する形となります。
DMM mobileなら5分かけ放題を追加しても月額2,353円から利用することができます。
IIJmioの場合は10分以内の国内通話が何度でもかけ放題できるので、通話時間が長めの方はIIJmioのほうが安く収まる可能性が高そうです。
こんな方におすすめ!
大手携帯会社のかけ放題サービスを利用中の方で、単純に料金が高いと感じている方や、あまり通話はしないけどかけ放題に加入していないと心配とお考えの方におすすめ。
ただし、MVNOのかけ放題は専用アプリから発信する必要があるケースがほとんどなので、その点も考慮しておく必要があります。
用途別おすすめMVNO
通話やデータ通信の利用頻度が少ない方や電話をよくかける方、高速データ通信量(パケット)をたくさん使う方向けに、おすすめのMVNOサービスを当サイトが厳選してご紹介したいと思います。
格安SIMを提供する事業者は数多くあるため、「どのサービスを利用すれば良いかわからない」という方にご参考いただければ幸いです。
スマホの利用頻度が低い方
スマートフォンでインターネット接続する機会や、電話をかける頻度が少ない方はMVNO(格安SIM)に乗り替えるだけで安くなる可能性が高いです。
まずインターネット接続などのデータ通信を利用しない方は月間1GBのプランでも問題ないかもしれません。
月間1GBの通話SIMプランはDMM mobileとエキサイトモバイルが月額1,260円と、非常に安く利用することができます。
また、電話をあまりかけない人やLINE通話を利用している方であれば、かけ放題オプションを利用しないほうが安くなるケースもあります。
ネットも電話もあまり利用しない方は月間のデータ容量は1GBながら基本料金が月額1,200円ほどから利用できるLINEモバイルの「LINEフリープラン」がおすすめ。
このプランなら、LINEアプリの通話・トークが使い放題になるので、データ容量を気にせず通話が可能。
月額料金もかなり安いので、普段からLINEを利用している方は特におすすめ。
電話をよくかける方
電話をよくかける方は頻度にもよりますが、かけ放題サービスは必須と言っても過言ではありませんので、かけ放題のオプションサービスを提供するMVNOがおすすめ。
中でも楽天モバイルは、5分以内の国内通話が何度でもかけ放題になる「楽天でんわ5分かけ放題」と、国内通話が何分でも何度でもかけ放題の「楽天でんわ かけ放題」の2つのかけ放題オプションを提供しています。
価格は「楽天でんわ5分かけ放題」が月額850円(税抜)、「楽天でんわ かけ放題」が月額2,380円となります。
かけ放題で電話をかける場合は「楽天でんわアプリ」を利用する必要はありますが、楽天モバイルの基本料金と合わせても格安な料金で利用できるので、電話をよくかける方でもおすすめですよ。
楽天モバイルのかけ放題オプションに関する詳細情報は下記ページをご覧ください。
関連情報:楽天モバイルのかけ放題サービスを実際に使って感じたメリット・デメリット
パケットをたくさん使う方
高速データ通信量をたくさん使用する方はLTE使い放題プランや大容量プランを提供するMVNOがおすすめ。
最近ではOCNモバイルONEや楽天モバイル、BIGLOBE SIMなど多くのMVNOで月間10GBや20GBなどの大容量プランが用意されているので、パケットをたくさん使う方はこういったMVNOを検討しましょう。
ただし、3日間など短期間で規定の高速データ通信量を超えた場合に、速度制限が発生するサービスもあるので、大容量プランを検討している方は3日間の速度制限がないMVNOがおすすめです。
まとめ
今回は格安SIMスタートガイドの第2弾として、プランの下調べや料金シュミレーションについてご紹介いたしました。
「格安SIMに乗り換えれば必ず安くなる!」というものではありませんので、その点は申し込む前にしっかり認識しておくようにしましょう。
かなりの確率で安くなるのが、普段あまり電話やデータ通信を利用していない方です。
特に、普段からあまり電話をあまりかけていないのに、大手キャリアでかけ放題のオプションサービスに加入している方は、格安SIMに乗り替えると毎月の料金が大幅に安くなる可能性が高いです。
該当する方は、まず今現在の携帯料金と、格安SIMに乗り換え後の料金をシュミレーションしてみましょう。
思った以上に安くなるケースもあるので、少しでも携帯料金を安くしたい方は格安SIM・格安スマホを検討してみてくださいね。
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