MVNO(格安SIM)が安い理由と5つのデメリット

MVNO(格安SIM)が安い理由と5つのデメリット MVNOの基礎知識
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MVNO(格安SIM)が安い理由と5つのデメリット

格安SIMは大手キャリアに比べ料金が安く、お得に携帯電話を利用できます。

しかし、その一方で

「なんで格安SIMってこんなに料金が安いんだろう?」
「格安SIMが安いのには何か理由がありそう・・・」

このような疑問や不安を持つ方も多いです。

結論から伝えると、格安SIMは大手キャリアとは提供するサービスの仕組みや内容が異なり、安い分デメリットもあるのが事実です。

そこで、今回は格安SIM(MVNO)が安い理由と5つのデメリットについて解説していきます。

この記事を読むことで、格安SIMが安い理由やデメリットなどについて納得した上で乗り換え、毎月の携帯料金を安くできるようになります。

MVNO(格安SIM)はなぜ安いのか?

MVNO(格安SIM)はなぜ安いのか?

結論から伝えると、大手キャリアと比べると設備費用や人件費がかからないので、格安SIMは大手キャリアに比べて料金が安いです。

なぜなら、格安SIMは大手キャリアと提供するサービスの内容や方法、仕組みなどが全く異なるからです。
前提として、格安SIMを提供している会社のことを「MVNO」といいます。

MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略称で、「仮想移動体通信事業者」とも呼ばれます。
MVNOが安い具体的な理由として、主に以下の3つがあげられます。

・大手キャリアが所持する通信サービスや通信設備を安くレンタルして利用しているから(=設備費用がかからない)
・大手キャリアのように店舗を持たない、あるいは店舗数が少ないから(=人件費がかからない)
・キャリア専用の端末がないから(=開発費がかからない)

最大の特徴は、大手キャリアが所持する通信サービスや通信設備を安い料金でレンタルし、利用しているところです。

大手キャリアとはdocomo、au、Softbankの3社を指し、これらの3社は独自の通信サービスや通信設備を所持しています。

もし格安SIMが大手キャリアからレンタルせずに、自前で通信サービスや通信設備を整えようとすれば、開発にも維持にも莫大な費用がかかります。

また、MVNOは大手キャリアのように実店舗を持たないことが多いです。
仮にあったとしても、その店舗数はかなり少ない傾向にあります。

実店舗がないということは、相談を聞いてくれたり、登録作業を行ってくれたりするスタッフがいないということです。

つまり、MVNOは実店舗を構えない分、店舗の運営費やスタッフの人件費などの費用を抑えているといえます。

このように、格安SIMは大手キャリアと仕組みやサービス内容が異なるため、安い料金で通信サービスを提供できています。

料金は安いけど、気になる5つのデメリット

料金は安いけど、気になる5つのデメリット

格安SIMは大手キャリアと仕組みやサービス内容が異なり、料金も安いです。

しかし、格安SIMには安い料金で通信サービスを提供できている分、いくつかデメリットがあります。
そこで、ここからは格安SIM(MVNO)の具体的なデメリットを5つ解説していきます。

大手キャリアに比べ通信速度が遅い

格安SIMは大手キャリアに比べ通信速度が遅いことがほとんどです。

なぜなら、格安SIMが大手キャリアからレンタルしている通信サービスは「帯域」というものが限られており、通信が混み合うことがあるからです。

そもそも帯域とは、噛み砕いて伝えると「ある一定期間に使用できるデータ量のこと」といえます。
格安SIMは大手キャリアの通信サービスや通信設備を安い料金でレンタルして使用しますが、格安SIMが使用できる通信の帯域には制限をかけられます。

使用できる帯域に制限をかけられると、通信そのものが混み合いやすくなるため、結果的に通信速度が遅くなってしまうという仕組みです。

もっとイメージしやすいように、帯域を自動車が走る「道路」、利用ユーザーを「自動車」に置き換えて考えてみましょう。

大手キャリアのユーザーが乗っている自動車は利用できる車線数が多いです。

大手キャリア(MNO)はサクサク流れて早い

利用できる車線数が多ければ一車線に自動車が集中しないため、走る自動車の数が多くても渋滞が起きづらく、スムーズに移動できます。

一方、格安SIMを利用しているユーザーは利用できる車線数が少ないです。

MVNOが回線速度が遅い理由のイメージ図

利用できる車線数が少ないと一車線に自動車が集中してしまうため、大手キャリアに比べ渋滞が起きやすく、移動が遅くなってしまいます。

このように車線と自動車で考えると、帯域が制限されていることによる通信速度の違いがわかりやすいです。
以上のようなことから、格安SIMは大手キャリアに比べ通信速度が遅いことがほとんどです。

ここまで話を聞くと、

「格安SIMって通信が遅い分不便そう・・・」

と思われるかもしれません。

しかし、ネットサーフィンや動画の視聴がメインの利用であれば、そこまで不便ではありません。

スマホでオンラインゲームを楽しみたい方や、容量の大きいデータのやり取りをする方などでなければ、格安SIMの通信速度でも十分な速さです。

時間帯によって回線状況が不安定になる

格安SIMは、時間帯によって回線状況が不安定になる場合があります。

理由としては、大手キャリアに比べ格安SIMが使用できる帯域が限られており、通信を利用するユーザーが増える時間帯はその分通信が混み合ってしまうからです。

具体的に通信が混み合う時間帯としては、以下の3つがあげられます。

・お昼(12時〜13時ごろ):お昼の休憩時間にスマホを使うユーザーが多いため
・夕方(17時〜19時ごろ):仕事や学校終わりにスマホを使うユーザーが多いため
・夜(21時〜23時ごろ) :自宅でゆっくりと過ごし、スマホを使うユーザーが多いため

これら3つの時間帯においては、他の時間帯に比べて通信が混み合ってしまうため、回線状況が不安定になる場合があります。

各種変更手続きを自分でしなければならない

格安SIMに乗り換えた場合、その後の機種変更やプラン変更、登録情報の変更など、各種変更手続きは基本的に自分でしなければなりません。

理由としては、格安SIMは大手キャリアのように店舗を構えていないことが多く、登録作業をしてくれるスタッフもいないからです。

そうなると、自分でしっかりと必要情報を調べて手続きを進めていく必要があります。

そのため、

「目の前でスタッフに相談しながら手続きを進めたい」
「なんだか難しくてよくわからない。自分1人で手続きを進めるのが不安」

というような方は、格安SIMの利用はあまり向いていません。

しかし、今ではネット上の記事やYoutubeの動画など、実際の手続きの手順や方法をわかりやすく解説した情報が多いため、そこまで困ることはないです。

加えて、多くの格安SIMがチャットによるサポートや電話によるサポート、問い合わせ窓口などのサポートサービスを提供しています。

そのため、格安SIMに乗り換えた後に手続きでわからないことがあった場合も、しっかりと遠隔でサポートを受けれるため安心です。

格安SIMとセットで購入できる端末が限られている

格安SIMに乗り換える際、格安SIMとセットで購入できる端末は大手キャリアに比べると限られていることが多いです。

具体的には、最新の端末が取り扱われていなかったり、購入できる端末の種類が少なかったりすることなどがあげられます。

理由としては、そもそも格安SIMは端末の販売に力を入れておらず、取り扱っている端末の種類が少ないからです。
格安SIMは、端末の販売よりも通信サービスの契約を重視する傾向にあります。

そのため、格安SIMの会社は大手キャリアと異なり、キャリア専用に開発・製造される端末はほとんどありません。
代わりに、SIMフリーモデルのスマートフォンを取り扱っていたり、大手キャリアの端末を一部流用していたりする場合が多いです。

「格安SIMとセットで購入できる端末って少ないんだ・・・」

と考えられるかもしれませんが、端末は格安SIMとセットで購入する以外にもいくつか方法があります。

具体的な方法としては以下の3つがあげられます。

・大手キャリアで「回線契約なしで端末のみ」購入する
・AppleStoreやAmazonなどで「SIMフリー端末」を購入する
・中古販売店で状態が良い端末をお得に購入する

このように端末そのものを購入する方法はいくつかあるため、格安SIMのみを申し込み、端末は別で購入するということもできます。

キャリア独自のサービスが使えない

格安SIMは、「キャリアメール」や「キャリア決済」などのキャリア独自のサービスが使えない場合が多いです。
理由としては、格安SIMがコストカットを目的にキャリア独自のサービスに力を入れていないからです。

前提として、大手キャリア(docomo,au,Softbank)から格安SIMに乗り換える場合であれば、大手キャリアが提供するメールアドレス持ち運びサービスを利用できます。

持ち運びに関しては料金が発生するものの、今使っているメールアドレスを格安SIMでも引き続き使いたい場合はおすすめのサービスです。

もし乗り換え先の格安SIMにキャリアメールがない場合、代わりに「Gmail」や「Yahoo!メール」などのフリーアドレスを使用する方法があります。

キャリア決済については、「クレジットカード」の他に、「PayPay」や「メルペイ」といったキャッシュレスサービスで代用するのがおすすめです。

これらを踏まえると、

「格安SIMだと独自のキャリアメールやキャリア決済って使えないんだ・・・」

と思われるかもしれません。

しかし、ここ数年で格安SIMでもキャリアメールやキャリア決済などのサービスを提供している会社も増えています。

各サービスが使える格安SIMとしては、以下のようなものがあげられます。

(キャリアメール)
・mineo(@mineo.jp)
・OCNモバイルONE(@〇〇○.ocn.ne.jp)
・BIGLOBEモバイル(@〇〇○.biglobe.ne.jp)

(キャリア決済)
・mineo(mineoキャリア決済)
・楽天モバイル(楽天モバイルキャリア決済)
・LINEMO(ソフトバンクまとめて支払い)

このように、しっかりとキャリアメールやキャリア決済などのサービスを提供している格安SIMも存在します。

そのため、キャリアメールやキャリア決済をよく利用する方は、しっかりと準備されているかを確認した上で格安SIMの会社を選ぶと良いでしょう。

MVNO(格安SIM)の利用は総合的に判断を!

最近は携帯料金も安くなりましたが、料金が格安で、回線速度も爆速で、サービスも充実している…そんな携帯会社はなかなかありません。

今回ご紹介したMVNOのデメリットを理解したうえで、「それでも料金が安くなるほうが嬉しい」という方にはデメリットを上回るメリットがあるはずです。

回線速度の不安定さが気にならない人や手続きなどは全部自分でできるという方は、MVNOでも問題ないかもしれませんが、入会・退会手続きや機種変更など窓口でないと難しい方は大手キャリアや実店舗があるUQモバイルなどのMVNOが良いでしょう。

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