MVNOとは?その仕組みとサービス提供する事業者について

MVNOとは? MVNOの基礎知識
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最近よく「MVNO」や「格安SIM」「格安スマホ」というキーワードをテレビなどでよく聞きませんか?
知っている方でも何となく「携帯料金が安くなる」という断片的な情報しか知らない方も多いはずです。

MVNO(Mobile Virtual Network Operator)とは、ドコモやau、ソフトバンクなどキャリアから回線を借りて、独自のサービスを提供する事業者のことで、自社で回線を持たない分、コストが抑えられるので安い料金で提供することが可能となります。

MVNOや格安SIMについて詳しく知ることで、今まで無駄に払っていた携帯料金が大幅に安くなる可能性が高くなるので、少しでも通信費を節約したい方はMVNOについて知っておいたほうが良いと思います。

そこで今回は「MVNO」についてや、サービスを提供する事業者、MVNOのメリット・デメリットなど詳しくご紹介したいと思います。

MVNOと大手キャリアとの違い

MVNOと大手キャリアとの違い

MVNO(エムブイエヌオー)は英語で「Mobile Virtual Network Operator」といい、docomoやau、ソフトバンクの通信網を借りて独自のサービスを提供する事業者のことを言います。

仮想移動体通信事業者(かそういどうたいつうしんじぎょうしゃ、Mobile Virtual Network Operator)は、携帯電話やPHSなどの物理的な移動体回線網を自社では持たないで、実際に保有する他の事業者から借りて(再販を受けて)、自社ブランドで通信サービスを行う事業者のこと。対義語として、自社網をMVNO事業者に提供する側を、移動体通信事業者 (MNO)と呼ぶ。

引用元:仮想移動体通信事業者:Wikipedia

とありますが、とても難しいですよね。

docomoやau、ソフトバンクなど自社で通信網を構築している事業者は「MNO(Mobile Network Operator)」といいます。

MNOについて

MNO

まず「MNO」についてですが、Mobile Network Operator(移動体通信事業者)の略となります。

移動体通信事業者、つまり、普段から利用しているdocomoやau、ソフトバンクなどの携帯電話会社のことを指します。よくキャリアなどと言う場合もあるかと思います。

携帯電話会社(キャリア)は独自の音声通話回線やデータ通信回線を構築しています。

よく「○○の通話回線が繋がらない・・・。」や「○○のネットはよく繋がるし早い!」など携帯電話会社(キャリア)により音声通話回線やデータ通信回線サービスに差があるのは、それぞれ独自の音声通話回線やデータ通信回線を持つためと考えられますね。

NTTドコモ

au

ソフトバンク

ワイモバイル

MVNOについて

MVNO

MVNOは、docomoやau、ソフトバンクの通信網を借りて独自のサービスを提供する会社のこといいます。
楽天やBIGLOBE、OCN、エキサイト、LINE、イオンなど様々な会社が参入しています。

独自の通信網を持たなくても、通信料金を抑えたり、高速化を売りにしたり、独自のポイントサービスやキャンペーンを実施するなど、各事業者が独自の料金プランや独自サービスを追加してサービス提供しています。

私達が契約するのはdocomoやau、ソフトバンクなどのキャリアではなくMVNOとの契約になります。

現在MVNOの多くはdocomoの通信網を利用してサービスを提供していますが、一部のMVNOではau回線やY!mobile(ソフトバンク)の回線を利用したプランを提供している事業者もあります。

ただし多くはドコモ系MVNOとなるので、au系MVNOを選ぶ場合はサービスや料金プランの選択肢が少なくなってしまうのが現状です。

ドコモ回線を利用したMVNO

au回線を利用したMVNO

ソフトバンク回線を利用したMVNO

ドコモ系MVNOが多い背景

ではなぜMVNOの多くは、docomo回線を利用してサービス提供しているのでしょうか?

大きな要因の一つとされているのが、MVNOが大手キャリアに回線を借りる代わりに支払う「接続料の安さ」と言われています。

「格安スマホ」「格安SIM」という言葉は最近でこそよく聞くようになりましたが、まだまだ認知度は低い状況の中、MVNOに参入する事業者は非常に多く、激しい価格競争が起こるためキャリアに支払う接続料は少しでも抑えたいと考えるのが一般的です。

そんな背景もあり、auやソフトバンクと比較して接続料が安い、NTTドコモの回線を借りてサービス提供するMVNOが多いのです。

MVNOの仕組み

MVNOの概要

docomoやau、ソフトバンクなどのキャリアから回線を提供された、楽天やBIGLOBE、OCNなどのMVNOが私達ユーザーに独自のサービスを提供する流れとなります。

独自の通信網を持たなくても、通信料金を抑えて格安プランで提供したり、独自のサービスを組み合わせて販売したりとMVNOによって料金やサービス内容が様々で、利用者は自分に合ったサービスやプランが選びやすくなり、選択肢の幅が広がりました。

MVNOサービスによって様々なキャンペーンが実施されているので、非常におトクに利用できるようになっています。

特に楽天モバイルBIGLOBE SIMではおトクなキャンペーンが定期的に実施されています。

関連情報:MVNOのキャンペーン情報の一覧

ただし、MVNOの料金は非常に安く魅力的ですが、サービスの特性上、デメリットとなる部分もある点は留意しておく必要があります。

主要なMVNOサービス

最近ではテレビCMを打つMVNOが増えてきているので、MVNOに関する情報は自然と目にする機会が増えてきています。
以下ではそんなMVNOサービスを提供する主要な事業者をまとめてみました。

最近ではマルチキャリアに対応して、ドコモ回線を利用したプランと、au回線を利用したプランを選べるMVNOサービスも増えてきています。

MVNOによって料金やプランの数、オプションなど、提供するサービス内容が異なる場合もあるので、自分に合ったMVNOやプランを選ぶことが大切です。

ドコモ系MVNO

NTTドコモの通信網を利用したプランを提供する主要なMVNOをご紹介いたします。

OCN モバイル ONE

OCNモバイルONEのプラン・料金
大手プロバイダのNTTコミュニケーションズが提供する信頼感があり安心して利用できる。
プランも比較的多く、自分の使用するデータ量に合わせて料金も選ぶことが可能となります。

「050 plus」「容量追加オプション」「ターボ機能」など、オプションやサービスも充実しているのが特徴です。
また、SIMカードとセットでスマートフォンやタブレット、WiFiルーターも購入することができるだけでなく、WiFiルーター・USB端末をレンタルして利用することも可能となっています。

2015年7月からは「カウントフリー機能」が提供され、通話料がお得になるIP電話サービス「050 plus」やオンラインストレージサービス「マイポケット」を使用しても、通信容量を気にすることなく利用できる新サービスも提供されました。

OCN モバイル ONEのプランを見る

BIGLOBEモバイル

BIGLOBEモバイル

以前はドコモ回線を利用したサービスのみ提供していましたが、現在はau回線を利用したプランも提供しています。

データSIMから音声通話SIMまで提供しており、MNPで他社からの乗り換えにも対応。
音声通話SIMでも「音声通話スタートプラン」なら月額1,400円から利用可能なので、あまりスマートフォンを利用しない方なら大手キャリアから乗り換えれば毎月の携帯料金を大幅に節約できることも。

対象の動画配信サービスや音楽聴き放題サービスで発生したパケットはカウントされない「エンタメフリー・オプション」を提供するなど独自サービスも魅力。

BIGLOBEモバイルのプランを見る

エキサイトモバイル

エキサイトモバイル

エキサイトモバイルは、エキサイト株式会社が新たに提供するドコモの回線を利用したMVNOサービスで、データ専用SIMだけでなく、音声通話に対応した格安SIMも提供します。

料金プランは、毎月のデータ通信量に応じて料金が決まる「最適料金プラン」と、毎月定額で使える「定額プラン」の2種類を用意。自分のデータ使用量に合わせて最適なプランを選ぶことができるようになっているのが特徴です。

MNPでのお申込みにも対応し、他社からの乗換えた場合でもSIMカードが届いてからMNP切り替えができる「自宅でスマホ切換え」により、オンラインで申し込みをしても、不通期間がほぼなく番号そのままで乗り換えることができます。

エキサイトモバイルのプランを見る

IIJmio(みおふぉん)

IIJmio(みおふぉん)

音声通話機能付きやデータ専用SIM、SMS機能付きSIM、プリペイドSIMがあり、自分の好きなSIMが選べます。
また、多彩なプランと、余ったデータ量は翌月に繰り越せるなど、サービスも充実しています。

高速通信のデータ量を「クーポン」とし、高速・低速の使い分けや、クーポンがなくなっても買い足すことで高速通信が可能となります。
ドコモ回線を利用した、音声通話プランもあります。

新たに「みおふぉんダイアル」サービスも提供され、利用料も無料で、通話料金が半額で電話をかけることができます。
2015年7月からは、スマートフォンとSIMをセットで購入することもできるようになり、様々なニーズに対応できるようになりました。

IIJmio(みおふぉん)のプランを見る

NifMo(ニフモ)

NifMo(ニフモ)
初めてのスマホでも安心の「NifMo 訪問レクチャー」や水濡れ、故障、破損、落下などの機器のトラブルも安心「NifMo あんしん保証」などのオプションがあり、初めてスマホを持つユーザーも安心できるオプションサービスがあるのが特徴です。

中でも一番の特徴は、お買いものをすると携帯料金が安くなる「NifMo バリュープログラム」があり、使いようによっては毎月の携帯料金がさらに安くなることも。

2015年7月からは、「データ繰り越し」が可能となり、その月に使い切らなかったデータ通信量を翌月まで繰り越すことができ、無駄なく利用できるようになりました。

NifMo(ニフモ)のプランを見る

mineo(マイネオ)

mineo(マイネオ)

9月からはマルチキャリア対応となり、ドコモ回線を利用した「ドコモプラン」とau回線を利用した「auプラン」を選べるようになりました。
プランは500MB/月から10GB/月まであるので、ライトユーザーからヘビーユーザーまで対応できる豊富なプランも魅力となります。

また、現在の電話番号をそのまま利用できるのはもちろんですが、050のIP電話を月額基本料金が無料で利用できるのが特徴です。
余ったデータ容量は翌月に繰り越せたり、「パケットシェア」で家族の繰り越した分を分け合えることができるなど、サービスも充実しています。

mineo(マイネオ)のプランを見る

nuroモバイル

nuroモバイル

nuroモバイルは、ソニーネットワークコミュニケーションズが運営する新サービスブランドのMVNOで、データ専用や音声通話SIMだけでなく、スマートフォンとSIMのセット販売にも対応しています。

普段あまりインターネットなどを利用しないライトユーザーだけでなく、ゲームや動画視聴をよく利用するヘビーユーザーまで対応した豊富なプランを用意。
月1回までのプラン変更は無料で対応してもらえるほか、余ったデータ容量(パケット)の翌月繰り越しや、データ容量を使い切ってしまった場合の追加チャージも可能となります。

キャッチホンや留守番電話、転送電話などの音声通話オプションも提供、SIMカードが届いてから任意のタイミングでMNPを行うこともできます。
データ専用SIMは最低利用期間がないため、回線速度や使い勝手など実際に利用しながら試すにもオススメです。

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LIBMO(リブモ)

LIBMO(リブモ)

LIBMO(リブモ)はTOKAIコミュニケーションズが提供するdocomo回線を利用したMVNOサービスで、低速のライトプランならデータSIMは月額480円から、通話SIMでも月額1,180円からと非常に安い料金で提供しています。

10分かけ放題や端末補償、セキュリティサービス「TOKAI SAFE」、格安SIM初心者には嬉しい安心訪問サポートまで安心して使うために必要なオプションサービスも一通り揃っているのも嬉しいポイント。

また、同社が提供する光接続サービス「@T COMヒカリ」をセットで利用すると毎月最大300円割引されたり、TOKAIグループのサービスを利用すると貰えるポイントサービス「TLCポイント」が貰えるなどお得に利用できる仕組みも充実しています。

LIBMO(リブモ)のプランを見る

以上の主要MVNOの他にも、イオン(AEON)を展開するイオンリテールが提供する「イオンモバイル」や、無料通話アプリ「LINE」を軸に、音楽配信やゲームなどのサービスを展開する、LINE株式会社が提供する「LINEモバイル」など様々な事業者が存在します。

au系MVNO

auの通信網を利用したプランを提供する主要なMVNOをご紹介いたします。
最近ではマルチキャリアに対応するMVNOが増えてきているので、au系の格安SIMも利用しやすくなってきています。

UQ mobile

UQ mobile(ユーキュー モバイル)

UQ mobileは、KDDI子会社が提供するサービスで、MVNOのほとんどがドコモ回線の中、UQ mobileはau回線を利用しているのが特徴です。
音声通話も可能で、自分のスタイルに合わせて4つのプランから選ぶことができます。

SMS無料サービスや留守番電話サービス、三者通話サービス、迷惑電話撃退サービスがパックになった、「電話基本パック」など充実したサービスが特徴です。

端末補償サービスや◯◯@uqmobile.jpなどのメールが利用できる「メールサービス」、通話明細サービスなどのオプションも充実しています。

UQ mobileのプランを見る

mineo(マイネオ)

mineo(マイネオ)

9月からはマルチキャリア対応となり、ドコモ回線を利用した「ドコモプラン」とau回線を利用した「auプラン」を選べるようになりました。

プランは500MB/月から10GB/月まであるので、ライトユーザーからヘビーユーザーまで対応できる豊富なプランも魅力となります。

また、現在の電話番号をそのまま利用できるのはもちろんですが、050のIP電話を月額基本料金が無料で利用できるのが特徴です。

余ったデータ容量は翌月に繰り越せたり、「パケットシェア」で家族の繰り越した分を分け合えることができるなど、サービスも充実しています。

mineoではau回線を利用したauプラン(Aプラン)を提供しています。

mineo(マイネオ)のプランを見る

IIJmio(みおふぉん)

IIJmio(みおふぉん)

音声通話機能付きやデータ専用SIM、SMS機能付きSIM、プリペイドSIMがあり、自分の好きなSIMが選べます。
また、多彩なプランと、余ったデータ量は翌月に繰り越せるなど、サービスも充実しています。

高速通信のデータ量を「クーポン」とし、高速・低速の使い分けや、クーポンがなくなっても買い足すことで高速通信が可能となります。
ドコモ回線を利用した、音声通話プランもあります。

新たに「みおふぉんダイアル」サービスも提供され、利用料も無料で、通話料金が半額で電話をかけることができます。
2015年7月からは、スマートフォンとSIMをセットで購入することもできるようになり、様々なニーズに対応できるようになりました。

IIJmioもマルチキャリア対応となり、au回線を利用したタイプAプランを提供しています。

IIJmio(みおふぉん)のプランを見る

BIGLOBEモバイル

BIGLOBEモバイル

KDDIグループのビッグローブ株式会社が運営するMVNOサービスで、ドコモ(タイプD)とau(タイプA)回線を利用したサービスを提供するマルチキャリアに対応したMVNOとなります。

MM総研による2017年3月の国内MVNO利用状況調査において、お客さま総合満足度No.1を獲得するなど実績も多く、初めて格安SIMを利用する方でも安心して利用しやすいサービス。

対象の動画配信サービスや音楽聴き放題サービスで発生したパケットはカウントされない「エンタメフリー・オプション」を提供するなど独自サービスも魅力。

BIGLOBEモバイルのプランを見る

結局MVNOは契約したほうが得?

結局MVNOは契約したほうが得?

docomoやauを解約し、MVNOの格安SIMに差し替えるだけで毎月の携帯料金が1/3ほどになることも珍しくありません。
MVNOの登場により、利用者は選択肢の幅がとても広くなりました。

しかし、安くおトクになるからと乗り換えれば全ての人が安く、快適に利用できるとは限りません。
MVNOの格安SIMは、メリットとデメリットも存在することを認識しておくことが大切です。

MVNOのメリット

  • 毎月の携帯料金が大幅に安くなることも
  • 高速通信容量(プラン)が豊富で自分にピッタリのプランを選べる
  • 最低利用期間などの縛りが弱い
  • 月額1,000円前後で、かけ放題オプションの追加も可能
  • MVNO独自のサービスや特典がある

MVNOのデメリット

  • MVNOによってサービス内容が大きく異ることも
  • 通信速度が時間帯によって不安定になる場合がある
  • 契約や初期設定など基本的には自分で行うことも
  • MVNOによってはかけ放題などの音声サービスがないことも

通信速度はエリアや時間帯など、環境により大きくことなるので一概には言えません。
こればかりは実際に利用してみないとわからない部分ではありますが、MVNOで提供するデータ専用SIMは最低利用期間や解約に伴う違約金など縛りがないプランも多いので、心配な方はデータ専用SIMをお試し感覚で利用してみるのも良いと思います。

初期費用として3,000円ほどかかりますが、データ専用SIMなら月額500円前後から利用できるプランも多いのでお試しとしてもオススメですよ。

また、おトクなキャンペーンを実施しているMVNOも多く、通常よりも安く契約できることもあるので、気になる方はキャンペーン情報もチェックしてみましょう。

オススメのMVNOサービス

音声通話SIMを利用するなら「かけ放題オプション」や「通話定額サービス」は必須といっても過言ではありません。
基本料金が安くても、電話をかける頻度が高い方はMVNOを利用するメリットが少なくなってしまいます。

かけ放題オプションを提供しているのが楽天モバイルBIGLOBE SIMOCN モバイル ONEIIJmioなどで、通話定額サービスはmineoUQ mobileなどが提供しています。

またMVNOは、申し込みや設定など基本的には自分で行う必要があるので、手続きや設定が苦手な方はサポート体制が整っているトーンモバイルイオンモバイルがオススメです。

MVNOの良し悪しを理解しながら、より良いサービスを利用してくださいね。

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